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コムタンはこんな方にオススメです!
コムタンとは、パーキンソン病の方に処方される薬です。
レボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩を服用している方に、併用する薬として使用します。コムタンはフィンランドのオリオンファーマ社が開発し、日本では2007年に認可・販売が開始されました。
パーキンソン病とは
パーキンソン病とは、脳内のドパミン(ドーパミン)が不足してしまうことで体の動きに障害があらわれる病気です。
日本では難病(特定疾患)に指定されています。現在、約15万人の患者さんがいるといわれており、高齢者に多くみられる病気ですが、若い人でも発症することがあります。
完治は難しいですが、早い段階から治療を始めることでよい状態を保つことができるといわれています。
パーキンソン病の症状
パーキンソン病になると、脳内のドパミン(ドーパミン)が不足してしまうため運動の調節がうまくいかなくなってしまい、次のような症状が出ます。
1.手足の震え
2.筋肉のこわばり
3.鈍い動き
4.身体のバランスがとりにくい
体の片側から出始め、次第に反対側に広がっていくという特徴があり、進行はゆっくりであることが特徴です。
コムタンの効能・効果時間
パーキンソン病の最も重要で基本的な薬はドパミンを補充する効果のあるレボドパです。しかしレボドパには、長期にわたって服用することで効き目が落ちる、という問題点があります。効いている時間が短くなり、次の服用前にパーキンソン病の症状があらわれてしまうのです。これをウェアリングオフ現象・減退効果などと呼ばれています。
コムタンは、そのようなウェアリングオフ現象を改善する効果のある薬です。臨床試験では、コムタンを服用することで、レボドパが効いている時間を1日平均1.4時間延ばすことができる、という結果が出たそうです。
コムタンの使用方法・飲み方
レボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩を服用している方が、コムタンを併用して服用することで効果を発揮します。 通常、成人は1回100mgを経口服用します。なお、症状によっては1回200mgを服用するよう指示されます。ただし、1日8回を超えてはいけません。レボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩とともに飲み忘れた場合は、気が付いたらできるだけ早くこれらの薬とともにコムタンを服用してください。
また、通常通りの量を服用してください。2回分を一度に服用してはいけません。
誤って多く飲んでしまった場合には、病院に相談してください。
コムタンの副作用
コムタンの副作用で一番多いのは、手足や首・顔などは意思とは関係なく勝手に動いてしまう不随運動です。
薬の効き目が強すぎることが原因ですが、不足していても同様の症状が出ることがあるため、気になるときには病院を受診することをオススメします。
次に、吐き気・嘔吐、食欲不振、便秘、めまい・立ち眩み、赤褐色の着色尿などが多いといわれています。着色尿は、薬の代謝物によるものなので心配はいりません。万が一筋肉痛を伴う場合には病院を受診したほうがよいでしょう。
気分の変調や幻視・幻覚、妄想、不眠・眠気などもあるといわれています。突発的睡眠も報告されているので、自動車の運転、高所での作業など危険を伴う作業には従事しないでください。
コムタンの注意点
コムタンを服用する場合、次の注意が必要です。
悪性症候群または横紋筋融解症になったことがある人は服用することができません。また、肝臓や胆のう・胆管に病気のある人は、薬の代謝排泄が遅れがちになるため、慎重に服用する必要があります。
カテコールアミン系のアドレナリンやイソプレナリンを服用している場合には、作用を増強させる可能性があります。併用する場合には血圧変動、心拍数増加、不整脈の発現に注意しなければいけません。
鉄分を含むものは、コムタンの効果が弱まってしまうため鉄剤の服用は避けたほうがよいでしょう。海苔、ひじき、あさりなどの鉄分を多く含む食べ物についても注意することをオススメします。
少しでも体調に異変を感じたり、心配なことがある時には病院を受診するようにしてください。